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2010年07月28日 【営農情報】

梅雨明け後の管理について

季節
梅雨明け後の農作物栽培技術対策
1 水稲
(1)中北部・高冷地
・極早生品種、早生品種は、茎数が平年並みからやや少なく、草丈はやや長めで、葉
色は平年並みである。すでに幼穂形成が確認されており、出穂期については概ね平
年並みの見込みである。
・高冷地帯では、障害型冷害の危険期である出穂前15~10日に17℃以下の低温(連続
5日以上)が予想されるときは15cm以上の深水管理を行って、幼穂の保護に努める。
・穂肥については、幼穂の長さ、生育状況を確認し、施用時期と量を決める。
・出穂以後は間断かんがいを継続する。落水は出穂後30日を目安にほ場の排水状況を
みて行うが、早期落水とならないよう留意する。
(2)南部
・中生品種、晩生品種は、茎数が平年並みからやや少なく、草丈は平年並みからやや
長めで、葉色は平年並みである。
・分げつ期が高温に見舞われる場合は、間断かんがいを行い水温・地温が上がり過ぎ
るのを防ぐ。
・必要茎数が確保できたら中干しを行う。
・高温期には根の活力が衰えるため、中干し後は間断かんがいとして、根腐れの防止、
根の活力の維持に努める。
・気温の上昇とともに土壌中の窒素の無機化が進み肥効が促進される。茎数が少なく
ても分げつ期の中間追肥はできるだけ避ける。
(3)全域
①病害虫防除
・7月1日現在、いもち病の発生量は葉いもちやや多、穂いもち(極早生種対象)平
年並みと予想されており、曇雨天が続くと発生が増加する場合があるので、早期防
除を心がける。発生がみられるほ場では、窒素の施用量を控え、穂いもち予防とし
て出穂直前及び穂首出揃期の2回防除を行う。
・過繁茂のほ場では紋枯病が発生しやすいので、発生状況を観察し、適期防除に努め
る。
・7月1日現在、斑点米カメムシ類であるアカスジカスミカメの飛来は、県北部イネ
科牧草地のすくい取り調査では平年より少ないが、気温の上昇とともに増加が予想
される。特に、例年被害が多い地域では、穂揃期及びその7日後の2回防除を行う。
また、出穂2週間前までには、畦畔や法面など水田周辺の除草を行う。
・7月1日現在、セジロウンカはやや多い、トビイロウンカは平年並みの発生量と予
想されており、発生状況を確認するとともに、今後の発生予察情報等に注意し適期
防除に努める。
- 2 -
2 大豆・黒大豆
・大豆の生育に合わせて中耕培土作業を行う。開花期に入ってからの中耕培土は、断
根により生育に影響がでやすいので、開花始めまでに実施する。
・開花期~着莢期の土壌水分不足は、落花・落莢により着莢数の減少を招く。ほ場の
乾燥が進む場合は、可能であれば畝間かん水や敷きわら等により土壌の乾燥防止に
努める。なお、水量が不足してほ場全体に水が到達しにくい場合は、畝間を仕切る
などして、順次かん水を行う。
・開花期から若莢期にかけて紫斑病、シンクイムシ類、カメムシ類の防除に努める。
・ハスモンヨトウの発生については、発生予察情報等を参考に適期防除に努める。
3 果樹
(1)もも
・雑草との土壌水分の競合を防ぐため除草を行うとともに、樹冠下に防草マルチや敷
きわら等を設置し、水分の保持に努める。
・かん水施設がある園地では、晴天が続く場合5~7日間隔で20~30mm程度のかん水
を行う。
・成熟前の過剰なかん水は、果実の糖度を低下させるので、収穫前10日間はかん水を
控える。ただし、保水力の弱い乾燥しやすい園では5日程度の間隔で5mm程度の灌
水を行う。
・成熟2週間前から防水マルチを敷設する。また、既に防水マルチを設置している園
では乾き過ぎに注意し、適宜マルチを除去してかん水する。
・高温、乾燥が続くと成熟が遅れることがあるので、早採りにならないよう収穫時期
に注意する。
・誘引、枝つりを行い、結果部位の日当たり向上を図る。
・カメムシ類やハダニ類が発生した場合、早期に薬剤散布を実施する。
(2)ぶどう
・着色期の高温を防ぐため、無加温ハウス及び簡易被覆栽培では、梅雨明け後、直ち
に、ビニル等の被覆資材を除去する。なお、除去は曇天か夕方に実施し、葉焼けを
防ぐ。除去した後は無機銅剤等を散布し、べと病、さび病による早期落葉を防止す
る。
・被覆資材を除去できない場合は、妻部分の被覆を除くなどによって通風を促し、少
しでも温度を下げるように工夫する。
・葉が傷んでいる場合は、再度着果量を見直し摘房する。
・本年は副梢の伸長が旺盛な傾向であるため、摘心を徹底し、過繁茂を防ぐ。
・土壌水分の損失を防ぐため、除草を行うとともに敷きわら等を行い、水分の保持に
努める。
・かん水施設がある園地では、晴天が続く場合5~7日間隔で20~30mm程度のかん水
を行う。
・収穫後は、枝管理・かん水・病害虫防除を計画的に行い、早期落葉の防止に努める。
(3)温室ぶどう
・天窓、側窓を開放し、通風を良くする。なお、葉焼けが激しい場合は石灰乳、遮光
剤、寒冷紗等で遮光し、高温障害の回避に努める。
・大房になっている場合は、果粒軟化後に摘房、房の下部の切り込みを行い、着果過
多を防ぐ。
・かん水は、土壌水分を急変させないように注意し、裂果の発生防止に努める。
- 3 -
・加温栽培では、収穫後の枝管理・かん水・病害虫防除を計画的に行い、早期落葉の
防止に努める。
(4)なし
・雑草との土壌水分の競合を防ぐため除草を行うとともに、敷きわら等を行い水分の
保持に努める。
・かん水施設がある園地では、晴天が続く場合5~7日間隔で20~30mm程度のかん水
を行う。
・徒長枝は早めに捻枝、誘引し、日当たりの向上を図る。なお、枝が込み合っている
場合、日当たりを妨げるような発育枝は切除する。
・黒星病、黒斑病、うどんこ病、カメムシ類、ハダニ類等の防除を徹底し、早期落葉
を防止する。
4 野菜
(1)トマト
・急激に日射が強くなるため、吸水不良による茎葉の萎れや尻腐果などの生理障害や
高地温による土壌病害も発生しやすくなる。生育ステージに応じたかん水管理に努
め、晴天日の早朝にかん水する。また、敷きわら等をして土壌の乾燥と地温の上昇
を防ぐ。
・敷きわらは厚みがあるほど効果が高い。厚さ6cm以上が理想であるが、大量の稲
わらが必要となるので、山野草、たい肥、麻袋などで代用してもよい。
・ハウス内の妻面のビニルを除き、換気を良くして、ハウス内の温度・湿度を下げる。
・梅雨期の低日照、多湿で茎葉が軟弱になっているので、窒素肥料の過剰施用を避け、
夜までには地表面が乾く程度のかん水管理を心がける。また、灰色かび病や葉かび
病等の病害虫防除を徹底する。
・尻腐果の発生が予想される場合は、開花している花房とその上の花房の周辺葉に塩
化カルシウムの200倍(0.5%)液を葉裏に向けて葉面散布する。
・盛夏時のホルモン処理は、100~150倍液とし、草勢が強いなど空洞果発生が心配さ
れる場合は、トマトトーンにジベレリンを濃度5~10ppmになるように加用する。
(2)きゅうり
・敷きわらをトマトに準じて行う。ポリマルチをしている場合はマルチ上に敷きわら
を行う。また吸水量に応じたかん水を実施する。
・日中に葉の萎れがみられる場合は、敷きわらを厚くして地温の上昇を防ぐとともに、
かん水量を調整する。
・草勢が弱い場合は、不良な幼果等を摘除し、液肥を施用して草勢の低下を防ぐ。
・古葉、病葉、重なり合って光合成が十分行えない葉を除去するとともに、病害(褐
斑病・炭疽病・べと病など)、ハダニ類、アブラムシ類、アザミウマ類等の防除を
徹底する。
(3)なす
・敷きわらをトマトに準じて行う。黒マルチ、透明マルチをしている場合はマルチの
上に敷きわらを行う。
・かん水をトマトに準じて行う。
・防風、防虫を兼ねてメッシュの小さいネットをほ場の周囲に垂直張りする。
・ミナミキイロアザミウマ、ハダニ類等の早期発見に努め、密度の低いうちに防除を
行う。
- 4 -
(4)アスパラガス
・たい肥マルチを十分に行う。
・かん水を朝夕の涼しい時に行い、土壌水分を保つ。
・アザミウマ類、ヨトウムシ等の防除を徹底する。
・茎枯病が発生した場合は、茎葉を株元から除去し、茎の立て替えを行う。
(5)いちご
・はればれプラントの小苗定植後やポット育苗のランナー切り離し後などの萎れが発
生する場合や、高温が問題となる場合は、寒冷紗による遮光などの昇温抑制対策を
行う。
・スプリンクラーかん水を行う育苗床では、かん水した水が、風に流されないように
育苗床の周辺に寒冷紗を張る。また、かん水むらを手かん水で補正する。
・古葉、病葉、ランナーを適宜摘除し、株の生育を促す。
・疫病、炭疽病、萎黄病に注意し、罹病株の廃棄や薬剤防除を早めに行う。
(6)だいこん
・高温期に播種するものについては、土づくりを十分行い生理障害の発生を軽減する。
・病害虫の早期防除を行う。特に、高温が続く場合はキスジノミハムシの多発が予想
されるので注意する。
5 花き
(1)きく
・条間や畝間に敷きわら等を行い、乾燥を防ぐ。
・過度な土壌の乾燥は、品質の低下や生育の遅れを招くので、適切なかん水管理を行
う。特に、破蕾期の前後は十分かん水を行う。
・不要な下葉の除去、摘芽、摘蕾を早めに実施する。
(2)トルコギキョウ
・ハウス内の通風、換気を図り室温の低下に努める。
・現在、草丈伸長中の抑制栽培では、晴天時には寒冷紗等による遮光を行い施設内温
度の低下に努める。また、適切なかん水管理にも努める。
(3)ばら
・ハウス内が高温になり、葉やけを起こしたり、樹勢の低下をまねきやすくなるので
サイドや天窓を開放し、換気に努める。
・葉焼けの発生しやすい品種は、日中、3~4時間程度遮光を行う。
(4)カーネーション
・施設のサイド、天窓を開けて十分換気を行い、室温の低下に努める。
・高温期の乾燥は、その後の生育を大きく左右するので、かん水不足とならないよう
に心がける。
(5)花き全般
・高温乾燥により、ハダニ類、アザミウマ類が発生しやすくなるので初期防除を徹底
する。
・梅雨期は生育が軟弱気味になっていることが多く、薬剤散布の際に薬害が発生しや
すくなっているので、防除は涼しい時間帯に行うように心がける。
- 5 -
6 畜産
(1)大家畜(乳牛・肉用牛)
・気温の上昇とともに採食量が減少し、乳牛では泌乳量の減少、乳成分の低下、肥育
牛では増体量の低下が起こるので、牛舎の防暑、牛体からの熱放散、飼料給与の改
善など総合的な対策を行う。
・牛舎は、直射日光の遮断(寒冷紗)、屋根散水、断熱材の利用、白色塗装(屋根)等の
防暑対策を行う。
・換気扇、送風機を使用し、牛舎内の乾燥や体熱の放散に努める。乳牛に対する牛体
送風については、夜間~早朝が特に効果的である。
・飼料給与については、高品質で消化の良い粗飼料やエネルギー濃度の高い飼料を、
少量で回数を多く給与する。併せてミネラル、ビタミンの補給に努める。
・まんべんなく新鮮な水が十分飲めているか、ウオーターカップ等を点検する。
・牛舎周辺の除草や排水溝の整備を行い、衛生害虫の駆除に努める。
(2)豚
・豚は体温調節機能が劣り、高温になるとストレスから受胎率が低くなったり、肥育
豚では採食量の減少により、増体量が低下するので防暑対策を徹底する。
・牛舎と同様の防暑対策を行うとともに、豚舎を開放し通風乾燥に努める。
・肥育豚は飼育密度を少なくする。
・ふん尿をこまめに搬出する。
(3)鶏
・気温が上昇すると産卵鶏では産卵率や卵重の低下が、ブロイラーでは増体量の低下
が起こる。
・鶏舎の断熱材や寒冷紗の設置により輻射熱を遮断する。
(4)飼料作物
①とうもろこし
・とうもろこしはソルガムに比べ耐干性に弱く、土壌の乾燥か続くと下葉の枯れ上が
りや収量の低下が懸念されるので、転作田やかん水施設のある畑ではかん水を行う。
・サイレージ用としての収穫適期は黄熟期であるが、干害により萎れて生育の回復が
困難と判断されるものについては早目に収穫し、利用する。
②ソルガム
・ソルガムは耐干性は強いが、土壌の乾燥が続くととうもろこし同様の対策が必要で
ある。
・幼植物には青酸含量が多いため、草高60cm以上になってから利用する。
・一番草の刈取りは地上10cm程度とし、二番草の再生を促す。
・農薬使用基準をきちんと守り、安全に使用しましょう。
・農薬使用をきちんと記録し、大切に保管しましょう。
・農薬使用に当たっては、飛散防止対策を行いましょう。

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